結婚式のマナー(出席連絡とスピーチ)

①出欠連絡はがきの書き方

結婚式や披露宴の招待状をいただいたら、出欠のいかんにかかわらずできるだけ早く返事をしましょう。文書でいただいた招待状には、文書で返事をするのが結婚式のマナー。いくら親しい間柄であったとしても電話やメールだけですませるのは失礼です。

●出欠連絡用のはがき(返信はがき)の書き方にもルールがあります。筆記用具は、黒または青色のペンを使って丁寧な字で書いてください。毛筆ペンでも結構です。ただしその場合は、かすれ文字や薄い文字にならないよう注意してください。

まず、はがきの表面の「○○○○(名前)行」の「行」を2本線で消し、「○○○○様」と書き改めましょう。
●はがきの裏面(内面)に

ご出席
ご欠席

ご住所
ご氏名(ご芳名)

と記してありますから、出席する場合は、「ご欠席」と「ご出席」の「ご」を2本線で消して「出席」の下に「させていただきます」と書き加えてください。つまり「出席させていただきます」となります。
●欠席する場合は、反対に「ご出席」と「ご欠席」の「ご」を2本線で消して「欠席」の下に「させていただきます」と下記加えてください。お招きいただいたことへのお礼と、欠席理由を短文で書き添えるのがエチケットです。こちらも「ご住所」「ご氏名(ご芳名)」の「ご」を二重線で消してください。 

はがきの余白に「ご結婚おめでとうございます」といったように、お祝いの言葉を記すことは失礼ではありません。「ご住所」「ご氏名(ご芳名)」の「ご」も2本線で消し、下に自分の住所、氏名を記入してください。 

②同僚としてスピーチする場合の注意事項
会社の同僚としてスピーチを依頼されることは少なくありません。その際には次のことを注意してください。

●親しい同僚とはいえ暴露話はNG
同僚なので、新郎や新婦にまつわる秘密のエピソードをたくさん知っていると思いますが、暴露話は絶対にしないようにしてください。

●新郎・新婦の長所をチラっと披露する
会社の上司が列席しているケースが多く、またスピーチの順番は必ず上司の後になるので、こうした場合は会社のことを説明する必要はありません。新郎なり新婦なりの仕事に対する熱心さや誠実さをチラっと披露すると、新郎・新婦やご両親からも喜ばれます。


③上司としてのスピーチする場合の注意事項

ここで、スピーチでの注意事項を申し上げておきます。もし、あなたが新郎あるいは新婦の会社の上司としてスピーチを行なうことになったら、いくつかのことを注意してください。

●会社・仕事の話は最低限に
まず、会社の話が中心にならないようにしてください。会社の業績や新商品の紹介などは慎んでください。結婚式や披露宴の主役は新郎・新婦です。あくまでも2人を祝福するスピーチに徹しましょう。

●新郎・新婦の失敗談、説教をしない
さらに、ご両親や親族が集う席なので、部下の失敗談を茶化して話したり、説教じみた話をしたりすることは控えましょう。部下の長所だけを話すようにしてください。

●「忌み言葉」を使わない
上司・同僚両方のスピーチに、共通する最も重要な注意事項があります。それは、禁止ワードを使わないことです。同僚や上司、あるいは取引先の担当者として披露宴のスピーチを依頼された際は、「忌み言葉」を使わないよう注意してください。お祝いの席にふさわしくない不吉な言葉のことです。

下記に、結婚式や披露宴で口にしてはいけない禁止ワードの一部を紹介します。

終わる、切れる、切る、閉じる、落ちる、別れる、離れる、割れる、壊れる、下がる、下げる、去る、帰る、苦しい、最後、欠ける、捨てる、病む、失う、衰える、
散る、つぶれる

スピーチを依頼されたら、必ず事前に忌み言葉をチェックしてください。