接待について

ビジネスシーンでは、取引先をもてなす接待に参加する場合があります。

接待は、仕事を円滑に進める為に、コミュニケーションを図る場でもありますので、お決まりのパターンで終わらせるのではなく、取引先に喜んでもらえる工夫を考えてみる事をお奨めします。また、接待を自己判断で行なってはいけません。接待を行なう際は、必ず上司に報告しておく必要があります。

接待をセッティングする際は、同席するメンバーの「格」について考慮しておく事が大切です。取引先の部長クラスの方の出席が予定される場合は、自社についても部長クラスの出席が必要になります。格の低い者が格の高い方をもてなすのは、接待のマナーに違反します。

●接待の心構え

接待のセッティングを依頼された場合も、参加を求められた場合も、どの仕事に関係しているものなのか、目的がお礼であるのか、謝罪であるのかといった事を把握しておく事が大切です。

取引先が喜んでくれそうな場所、料理を考慮する事が、接待を成功させる秘訣です。また、過剰すぎるサービスは、見返りを求めている事が露骨に伝わりますので取引先が不快に感じる場合もありますのでご注意ください。


●接待の流れ

①取引先にお誘いをかける。

②場所、お店を選び予約を入れる。

お店の予約の前には下見をしておく事をお奨めします。下見では、お店の雰囲気、広さ、お手洗いの位置などを確認してください。下見で問題が無いようでしたら、お店の方に接待で利用する事を接待し、便宜を図る必要があればお願いしておきます。

③準備金は2日前までに、手土産は前日までに準備しておきます。

④接待の当日は、出迎えをする為に早い目にお店に行きます。

⑤接待中

取引先の方の話に耳を傾けた上で、取引の話だけに偏らないように、広げられそうな話題を提供するように心がけます。

⑥支払い

支払いは目立たないように、頃合を見計らって済ませておく事をお奨めします。

⑦お見送りをする

手土産を準備している場合はお渡しし、電車の場合はホームまで一緒に向かいます。タクシーの場合はドアが閉まる前に挨拶を終え、タクシーが見えなくなるまで全員で見送ることをお奨めします。


●接待のポイント

・申し込み方

明らかに接待だと分かる直接的な申し込みをする事はお奨めできません。「ご招待したいお店がありまして」、「先日の感謝の意味をこめてお食事でもいかがでしょうか」といった申込み方をしてください。接待の日時については、先方の都合を優先して決定します。格式を重視する接待の場合は、招待状が必要になる場合があります。

・お店の選択

取引先の格式や参加者の好みなどを考慮した上でお店を選んでください。社内の先輩などに適したお店が無いか確かめると失敗がないと思います。お店が決定したら、取引先宛にお店の名前と場所、地図などをメールで送付しておく事をお奨めします。

・メニューの選択

コース料理を予約しておけば、当日、メニューを選択する時間が省けますし、お店側が料理を出すタイミングをはかってくれますので安心です。また、取引先の方に苦手な食べ物が無いか確認しておき、お店側に伝えておく配慮が必要です。

・お支払い時の配慮

支払いは目立たないところで済ませておくとスマートです。頃合を見計らって中座して済ませてしまう事をお奨めします。接待の場を終えてお見送りをするまでをスムーズに運ぶ事ができます。支払い時には、領収書の宛名に誤りが無いかご確認ください。また、3万円以上の支払いの場合は、収入印紙が付けられているかについても確認する必要があります。

・二次会の誘い

二次会については、行なわなくても大丈夫ですが、場の雰囲気をみた上で誘ってみてください。二次会のお店への移動をスムーズにこなす為にも、予め取引先の方の好みに応じた二次会のお店をいくつか選定しておく事をお奨めします。一次会に選んだお店よりはくだけた雰囲気のスナックやバーを選んでください。

・アルコールが苦手な方

アルコールが苦手な場合は、1杯目は付き合い程度で構いませんからアルコールに口をつけてください。2杯目以降はソフトドリンクに切り替えても大丈夫です。取引先の方についても、アルコールが苦手な方がいらっしゃる場合は、配慮する必要があります。