退職願と退職届の書き方
●退職願と退職届と辞表の違い
①まず他のWeb等でよくご紹介されている、「撤回する可能性があるか」を評価基準にする事は好ましくありません。
理由は下記の3点です。
- 退職願がなくとも辞意は伝えられるため、撤回の可能性があるような悩んでいる状況での提出は必要ないから
- 退職を撤回する可能性があるなら、会社に証拠書類を残さない方が良いから
- 退職の合意前に「退職願」を突きつける事をよく思わない人も多いから
まずは、退職願を用意しない状態で、退職を切り出し、その結果次第でどちらを使用するか判断しましょう。
②会社から指示がない場合は基本的に退職
退職合意後、会社から退職願と退職届どちらを提出するかの指示があればそれに従うのですが、無い場合は、基本的に「退職願」を提出します。「退職願」の方が柔らかい印象を与え、受け手にとってイメージが良いからです。
しかし、有給の取得等揉めている要素がある中での退職であれば、「退職届」を出す事で相手に真剣さを見せられます。
●正しい道具選び
退職願・退職届を作成するために必要な道具は①用紙②封筒③ペンの3つです。
【用紙】
①サイズはA4かB5
会社から指定が無い場合はA4かB5のものを選びましょう。
B5をお勧めします。なぜなら、折り畳んだときにコンパクトになり、受け取り側がポケットにしまいやすいためです。退職願は会社にとってネガティブな意味を持つ事もありますから、ポケットに入れて運べるサイズであれば感謝されます。
②白い無地のもの
コピー紙や白紙便箋等の白い無地の用紙が好ましいです。罫線入りでも構いませんが、シンプルなビジネス用のものを選びましょう。
【封筒】
①用紙のサイズに合わせましょう。
B5を使う場合は「長形4号」
A4を使う場合は「長形3号」
②無地の白い封筒を選ぶ
白色にする理由は、茶色封筒=事務的な書類(領収書等)を入れるものと考えられているためです。
また、郵便番号等がついているものも、退職届を入れる封筒には適さないため、無地の封筒を選びましょう。
【ペン】
ペンは黒のボールペンか万年筆を使いましょう。油性でも水性でも構いません。
また、消えるボールペンは使ってはいけません。封筒の中で字が消えてしまったり、受け取り側に都合の悪い箇所を消される恐れがあります。
●手間がかかりますが、退職届・退職願は手書きが基本です。現代ではパソコン等で書いたとしても、ビジネスマナーに反するものではありませんが、以下の2点の理由から筆者は手書きでの作成をオススメします。
「退職届・退職願」=手書きと考えている人が多数いるため
手書きで丁寧に作成する事で最後まで誠意を見せられるため
その中で、パソコンで作成しても問題ないのは以下の2つのケースです。
会社からパソコンで作成の指示があった場合
円満退社を諦めていて、会社から手書きの指示がない場合