失礼にならない誘導の仕方

お客様を事務室から離れた場所(応接室・会議室・現場など)へ案内する場合にも、誘導のマナーがあります。ただ連れて行けばいいというものではありません。 基本である「相手の斜め前を歩くこと」と、「ドアやエレベーターの開け閉め」、立ち居振る舞いなどをマスターしましょう。

 

■歩くときは「お客様の斜め前」を歩く

案内する人が後ろを歩くことはないですよね(笑)。「次の角を左です」なんて後ろから誘導するのは、タクシーの運転手と乗客になってしまいます。「斜め前」というのは、お客様の視界をさえぎらないことと、擦れ違う人や障害物とお客様がぶつからないように、自分がガードするという意味も含まれています。階段やエスカレーターでも自分が前。もし、お客様が女性だったことを想像してみてください。階段やエスカレーターで女性の後をついて昇るというのは…ですよね(笑)。

 

■ドアの開け閉めはドアの状態に合わせて

無事に案内する部屋へたどり着いたら、ドアを開けて、お客様を室内へご案内します。このとき、ドアが手前に開くときはお客様にぶつからないように開けて、自分より先にお客様を室内へ通します。逆に奥へ押すドアのときは、自分がドア横まで入って、お客様に入室をしてもらうようにします。

エレベーターでは、自分が「エレベーターガール(ボーイ)になったつもり」で案内すると考えやすいでしょう。ボタン操作やドアを抑えて誘導するなど、お客様は「ただ歩くだけ」の状態にします。

 

■手は大きく振って、元気よく?

歩くときの手は運動会の入場行進のように、大きく腕を振って!…ウソです。歩いている最中は横に添える程度、立ち止まっているときは前で組みます(腕組みじゃないですよ!)。入室や段差のあるところではサッとその場を指しながら、「どうぞ」とか「段差にお気をつけ下さい」と合図をするといいでしょう。