誤解を生む沈黙とは?

1.自慢話にならないための沈黙

 そういうつもりはなくても、自慢話になっていることがあります。例えば、「誕生日に●●をもらった」「字がきれいだと言われた」「最近、やせたと言われた」など、他愛ないおしゃべりにも、敏感に反応する人がいます。「自慢話をするなんて」と、反発を覚える人もいるのです。仕事に関することならばなおさら、細心の注意を払いましょう。

 自慢話はしていないと思うあなたであっても、「●●が成功しているようですね」「業績が上がっていると聞いたけれど、どうなの?」などと問われた時には、雄弁に答えるのではなく、「みなさんのおかげです」とか、「何とかやっています」と伝え、それ以上は語らないようにしましょう。親しい間柄だと、ちょっとした発言が「嫉妬」に変わることもあります。「沈黙」を通す方が賢明です。

2.部下や年下の人に接する時の沈黙

 部下や年下の人、誰かの成長を促すときは、横から口出しをしないことです。自分が容易にできることを、人が悪戦苦闘しているのを目にすると、思わず口を挟んでしまいたくなるものですが、そこは黙って見守るのが上司や年長者の姿でしょう。沈黙するほうが、相手に経験値が生まれるのです。 

 経験則ですが、成功し続ける人の中に多弁な方を探すのは難しいといえます。必要なことを必要な時に話すからこそ、その発言が活き共感や協調を呼び、人間関係がうまくいくのです。

 仕事に限らず人間関係の基本は「沈黙は金」。沈黙を怖がるのではなく、「沈黙」を活用するようにしましょう。それが人の成長を待ち、最高の結果を出す人の話し方です。

 

良いところも、悪いところも両面知ったうえで、上手に付き合っていきましょう。