名刺交換はいつから常識になったの??    

社会人になるとまず習うビジネスマナーは、名刺交換。特に営業職のような社外で人と会うことの多い職種だと、入社当時から名刺交換のマナーについて叩き込まれることも多いのでは? でもこの「名刺交換」、いつどこで始まった文化なのでしょうか。今回の記事では名刺交換の歴史についてご紹介します。

 

■名刺交換は中国の唐の時代から始まった

名刺交換文化の歴史は古く、中国・唐の時代始まりといわれています。すでに7世紀には、木に自分の名前を書き使っていたことが分かっており、竹のことを”刺”と呼んでいたことから「名前の書かれた刺=名刺」となりました。官職に就く人たちは、自分より地位が高い人たちに会うときに取次用として使ったり公式な席でのあいさつ用に使用し、一般市民たちは、訪問相手が不在のときに戸口に置いて来訪を知らせたとも言われています。

ちなみに、日本はこのころ飛鳥時代大化の改新があったころです。中国の文化がとても先進的だったことがよく分かりますね。


■ヨーロッパやアメリカでは16世紀から18世紀にかけて盛んになった?

ヨーロッパでは16世紀ごろから名刺が使われていたことが分かっており、中国と同様、訪問先が不在のときに名前の書いたカードを置いていったことから始まったとされています。18世紀には公式な場で名刺交換がされており、名刺の使い方やマナーもすでに整っていたと思われます。ヨーロッパの貴族の名刺は非常に華やかで、今のようなシンプルな名刺はあまり使われていませんでした。

アメリカでは、南北戦争が始まった18世紀あたりから名刺が登場しています。富裕層がビジネスの場で交換するという使い方をしており、ステータスのあるビジネスパーソンには必須のアイテムでした。現代とほぼ同じ用法だと言えますね。

 

■実は後進国だった?日本での名刺登場は江戸時代?

日本で名刺が使われ始めたのは19世紀、江戸時代でした。中国と比べると1,000年以上の差がありますが、鎖国をしていた影響もあり海外文化の流入が遅れたことが理由とみられます。

日本でも、訪問先が不在であった場合に名前を書き残す用法から始まっているので、ビジネスシーンでの使用が始まったのはもっと後の話です。しかし、日本では幕末から明治初期にかけて印刷技術が発達していたので、文化として国内になじんでからは比較的早く広まったといわれています。

 

https://paraft.jp/r000016001262

 

昔も今も、価値ある人は覚えてもらう努力を欠かさなかったのですね。