営業先でまた会いたい! と思わせる会話術

営業先の人や上司に誘われ食事に行ったものの、何か気の利いた言葉を探しているうちに……「ちゃんと聞いているのか!」と言われてしまった。悪気はないのに、相手に悪い印象を付けてしまった失敗はないでしょうか? 今回は、うまく話せなくても相手から好感を持たれる、効果的な聞き方をご紹介します。聞き方については以前にも少し触れましたが、ここでしっかりとコツをつかんでくださいね。

 

●誰でも話したいことがある
初対面やあまり親しくない相手との会話は話題に困ることがありますね。こんなときは素晴らしい聞き役に徹することで、相手から好印象を持たれます。自然に好感度が上がっているので不思議ですが……。
忘れてはならないことは、誰でも、自分が得意なことや興味あることを話したがっている。
どうしても相手を前にすると、自分で何を話そう、次はどうしようとばかり考えて相手の話を聞いていないことがあります。それを相手は敏感に察知し「ちゃんと聞いているのか!」ということになるわけです。
「そんなこと言っても、相手が話してくれないので……」という人は、相手が話したいことのきっかけを、うまく作れていないのでしょう。
「話したい!」と思わせるきっかけは、こちらで作っていかないといけません。それが出来たら、ひたすら聞く……ベストリスナーになってください。すると、相手はず~っと話してくれます。だって、話すことが楽しいからです! なぜなら、あなたが真剣に聞いてくれるからです!

 

●その聞き方では話したくない
傾聴する、という言葉を聞いたことはありますか? コーチング、カウンセリングではこの聞き方をしています。どこが違うかというと相手を受け入れて、心で話を聞くこと。これが出来ると、相手はとても気持ちよく話せるようになります。

あなたはこんなことをやっていませんか?
・他の事を考えながら聞いている
・相手の顔や視線を合わせずに聞いている
・体をまったく動かさずに聞いている
・返事は「はい」しか言っていない
・相手が言い終わるのを待たずに話す
・質問ばかりしている

これだと、相手は「なんだか嫌だな~、もう話したくない」と思います。意図的でなく、緊張のあまりにそうなったこともあるでしょうが、相手は不快に感じています。ますます空回りしてしまい、居心地の悪い状態になってしまっているのです。

 

●また会いたい人になる聞き方
普段つい、うっかりとやってしまっている聞き方をチェックして、改善点を考えてみましょう。

・他の事を考えながら聞いている
「この後、何を話せばいいのかな?」「なんと答えたらいいんだろう?」などと色々と考えていると、それが相手に「話していることを聞いてもらえていない」と感じさせてしまいます。
次に話す展開を考えるのは仕方ないのですが、それよりも今、話していることを聞くことに集中したほうが相手には満足感を与えられます。他に意識があることは、相手にわかってしまうのでご注意を。

 

・相手の顔や視線を合わせずに聞いている
どこを見ていいのかわからない、見られていると緊張するという人は、相手とちゃんと向き合っていない可能性があります。よそ見して話しを聞かれると、「話が、つまらない」というメッセージを出してしまい、相手はとても不愉快な思いをします。照れくさかったら相手の眼ではなく、顔全体や鼻の辺りを見ながら慣れていきましょう。

 

・体をまったく動かさずに聞いている
体が固まってしまったように微動だにしない人は緊張からでしょうが、相手にも伝わって居心地を悪く感じます。自分の話に身を乗り出すように聞いてくれるというのは、話し甲斐があるもの。
姿勢を正してきちんと聞く姿勢は大切ですが、うなずくときには、身体全体で表現してみましょう。うなずきは、少しオーバーだと感じるくらいに頭を大きく動かすほうが、相手には「わかっているな」と伝わりますよ。

 

・返事は「はい」しか言っていない
同じ返事ばかりを繰り返されると、単調になり「ちゃんと聞いていない」と感じらてしまいます。「なるほど」「そうですか~」「へぇ~」「ほぅ~」と相づちは、いろいろと変えて入れてみます。もちろん、話の内容に合わせて、うなずきながらが効果的です。

 

・相手が言い終わるのを待たずに話す
話を楽しそうにしているときには、基本的には相づちだけ打って聞き入るのがいいでしょう。質問をして次の話を促すときも、ひとしきり話を聞いてから。少し間が出来るのは、相手が自分の話を確認していることもあります。あわてずに相手の話を待つことも大切ですよ。

 

・質問ばかりしている
よく会話は出来ているつもりなに、どうも相手から好かれない……。この原因は質問ばかりしていること、かもしれません。自分が相手の話を引き出そうと、質問攻めにしてないか考えてみてください。相手は尋問を受けていると感じ、会話をしていると思えないのです。
また投げかけている質問自体が、的外れということもあるでしょう。会話のきっかけでは必要ですが、その前に、少し自分の話をします。相手のことばかり聞きたがってばかりいると取り調べのようになって不快にさせてしまいます。あなたがどんな人なのかを知らせることが先決です。


会話は、相手と聞き手・話し手を交互にしていくもの。聞くことがしっかり出来ることはとても大切。とくに営業や仕事の関係でのお付き合いでは、いい聞き役になれると好感をもたれます。それだけ普段は、人から自分の話をしっかり、そして楽しく聞いてもらっていないのでしょう。あなたがその役を買って出れば、必ず好かれるはず。
しかしもし、相手の話が延々と止まらずにいたら、いくらなんでも疲れてしまいます。そんなときはタイミングを見て、相手が今まで話していたことを要約して返してみましょう。「なるほど、ということは(やっぱり)・・・・・・・・・なんですね」と相手の話をしっかり聞いていたことを理解させてから、「もっと話を伺いたいのですが、実は……」のように切り出します。
十分に話をわかってもらったと思えば、相手も聞こうとしてくれます。人間関係を作る第一歩として「聴くスキル」を身に付けておきましょうね。

 

https://allabout.co.jp/gm/gc/291869/2/

 

話すはスキル、聴くは器。