オバマ元大統領のように人前で話したい!

アメリカの大統領選、民主党クリントン候補とオバマ候補の接戦は毎日のようにニュースで目にします。大きな差をつけられていたオバマ候補が、どんどん勢いをつけてきた要因は彼のスピーチの旨さだったとか。確かに映像からも彼の熱意が伝わってきます。かといって彼のように人を惹き付けられる話し方は、なかなか出来るものでもありませんよね。

●緊張するのはあたりまえ!
日常の会話だと大丈夫なのに、人前だとあがってしまい頭が真っ白になるという人が多いですね。また、人前はもちろん普段から話すのがあまり得意ではないという人もいらっしゃるでしょう。
数人または多数の視線や期待が、自分ひとりに注がれていると感じると、どんな人でも緊張します。適度な緊張を保ちながら、人前で思っていることをスムーズに話せるようになるコツがあるのです。

 

●「リハーサル」で緊張を解消!
人前では普段よりも「話す」という行為のほかに意識しなければならないことが多くなります。そのため「話す」ことだけで精一杯という人は余裕がなく焦ってしまうのです。
プロの喋り手が人前で話すときには必ずリハーサルをします。台本を事前にチェックして全体の流れをつかみ、さらに何度かリハーサルを繰り返します。このように本番を迎える前に何度もリハーサルすることをお勧めします。何度かリハーサルをしておくと話す内容が頭に入り、原稿を見なくても話が出来るようになってきます。そして、話しながら他のことも出来るようになります。
イメージを膨らませて聴衆がいるように何度もリハーサルをしてみてください。

 

●とっさの時は「流れ」を読む
事前に資料や原稿を作成して万全の準備で本番に臨んでも、途中で真っ白になってしまうこともありますよね。手元に原稿があるにもかかわらず、突然次の言葉が見つからなくなった! ということも……。
こうなってしまうのは、一字一句、原稿どおりに話さなければと考えてしまうから。まず、今回の話の流れ、筋道、構成をしっかりと頭に入れておきましょう。
事前に原稿を作っているので、それにこだわっていることもあります。途中でわからなくなってしまったときは、全体の流れや構成を思い出せると次の内容がわかります。多少、用意した原稿と言葉が変わっても大丈夫。原稿とは別の用紙に、全体の流れや構成を書いて持っていると、次の段取りはどうだったかなと進められ、とっさのときでも焦らないでいられるでしょう。

 

●第一声はパワフルに!
本番を迎え、人前に立つときは第一声が重要。
聴衆は「この人はどんな話をするのか」と様子を伺っています。弱々しい声で話し始めると「あー緊張しているな~」「大丈夫かな~」と感じさせてしまいます。まずはしっかりと自信を持って第一声を出しましょう。
聴衆に「この場は私がプレゼンテーター(送り手)です」と意識させるのがポイントです。ここでつまずくと場の空気に飲まれてしまい、どんどん舞い上がってしまいます。
声で「聴衆」をハッ! とさせるためには、普段から意識して声を出しておくことが必要です。多数の人を惹き付けるために、普段よりもテンションの高いパワフルな声を出しましょう。人前でのスピーチがうまい人は、必ずパワーのある声で話をしています。「会場にいる一番後ろにいる人にも伝えるんだ!」という気持ちで話しましょう。
もし緊張してきたなと思ったら、一息ついて軽く深呼吸をして、低めの声でゆっくりと話すようにしてみて下さい。舞い上がっているときは、声が高くなっているはず。低い声を出そうと思っていると少しはリラックスできます。

 

●マイクでなく聴衆に伝える
マイクを使えば、どんな声で話しても聞こえるのではないか、と思うかもしれません。確かに声は相手の耳に入りますが、ただ聞こえているだけという感じになります。よく目にするのが目の前のマイクに向って声を出している人。うまい人はマイクではなく、そこにいる聴衆をしっかり意識して声を出していますよ。人を前にして話すということは、多くの散漫な意識を自分ひとりに集中させることです。だから普段の話し方や声では、パワー不足になって聞かれないのです。
ハンドマイクの場合は口元から離れてしまって声がちゃんと入ってない、ということもあります。会場が大きくてマイクを使わなければならないとき、慣れないうちはピンマイクやスタンドマイクにした方が無難でしょう。余裕を持てるようになったら、ぜひハンドマイクを使ってスマートにスピーチして下さい!

 

●アイコンタクトでコミュニケーション
「話す」以外に意識するのは、視線(アイコンタクト)や身振り手振りです。これは普段の会話の時にはあまり意識してないので、意識するとギクシャクして不自然になってしまいますが、うまく出来ると表現力がアップし、聴衆にインパクトを与えられます。
ジェスチャーなしで話し続けると話し手からの一方通行になってしまい、聴衆とコミュニケーションを取ることが出来ません。聴衆の心をつかむには身体も使ってエンターテイナーのように全身で話しましょう。では自然に出来るヒントをいくつかご紹介します。
会場へ入るとき、緊張して姿勢悪く下を向いて歩いていませんか?
そんなあなたを聴衆は「余裕がないな」「自信がないのかな」と感じているかもしれません。登場する時は、姿勢よく堂々と入っていきましょう。所定の位置についたら、まず会場を軽く見渡して挨拶をします。下を向いて資料をいじったりしながら、ぼそぼそ話してはいけません。初めのアイコンタクトは、挨拶でしっかり会場全体を見渡します。
話し始めたら会場の中で興味深く聞いてくれる人を見つけ、その人に視線を送りながら話すと、テンションを落とさずに話を進めやすくなります。まったく目を合わさず興味なさそうに聞いている人ばかりを意識してしまうと、「大丈夫かな~」と不安になり話せなくなります。そして、少し余裕が出てきたら前後左右の四隅のポイントへ視線を向けます。聴衆からは全体を見渡し、自分たちのことに興味を持っているように見えるので効果的です。

 

●身振りでインパクトをつける
基本的に身振りも手振りも、話の内容とリンクした表現方法です。はっきりと型が決まっているわけではありませんし、ただ動かせばいいというものでもありません。
たとえば「理由は3つあります!」と言いながら、3本指を出す。このように、自然と内容に伴って身体の動きが付くのです。あくまでも補足として身体で表情を作ることが自然です。さらに身振りもつけるとすると、「理由は3つあります!」と言いながら半歩前に出ながら指で3を示す。身振りも手振りで聴衆によりわかりやすくインパクトがつきます。
身振りも手振りも、リハーサルを何度かしているうちに自然な動きが出てくるものです。始めは自分の動きを録画してチェックしながら研究しましょう。
「人前で話す」という場面では、普段とは違うことを一度にたくさんやらなければなりません。事前の台本や資料などの準備をしっかりし、リハーサルでイメージをつかみ本番に臨む。これを繰り返していくと、だんだん人前でも落ち着いて自然に話せるようになっていきます。

 

https://allabout.co.jp/gm/gc/291918/3/

 

オバマ元大統領のスピーチは本当に魅力的です。