ビジネスパーソンの武器と盾になる話し方

突然のクレーム、ドキっとする質問、責任のなすりつけ……攻撃的ともいえるコミュニケーションに遭遇した時、皆さんはどう対処していますか? 動揺している時というのは思わぬ対応をしがちです。レスポンスがまずかったばかりに、自分に責任があるかのような印象になってしまうこともあります。相手の主張をうまく受け止める「盾になる話し方」、反論しなければならない時の「武器になる話し方」を知っておきましょう。

●3つの「残念な対応」とは
「あの時、ああ言っておけば・・・」職場でうまく反論できずに失敗した経験のある人は94.1%(2014年、株式会社アップウェブ調べ、インターネットによる調査)。頭のいい人でも、動揺してしまうと残念な対応をしがちです。まずは、典型的なNG対応をいくつか見てみましょう。

1.過剰に反応してしまう
責められているように感じると過剰に反応して、責任逃れのように聞こえる幼稚な発言や、相手に非があるような言い方をしてしまう。相手に悪意のない場合もあるのに、過剰反応で事態を悪化させてしまう。

 

2.威圧的だと反論できない
威圧的に主張されると、反論できずに譲ってしまう。後から悔しい思いをすることもあるが、ハッキリ言うことが難しいタイプ。自分が悪くないのに、反論ができないため、責任があるかのように思われてしまうこともある。

 

3.正確にわからないことも話してしまう
よくわからないのに「たぶんこう思う」ということを安易に伝えて失敗してしまう。間違った対応が問題になったり、「こう言ったじゃないですか」と言質をとられたりと、後から困るケースも。

ピンチをのりきるためにはどうすればいいのか。。。
今回は、武器と盾になる話し方を弁護士から学んでみましょう。

 

●弁護士が教える「武器と盾になる話し方」
ピンチをのりきるためには、どのような話し方をすればいいか。プロ弁護士が教える「武器と盾になる話し方」木山泰嗣著(PHP研究社)より、話し方・伝え方ガイド藤田尚弓がピックアップしたポイントをご紹介します。

(1)「つっこまれそうな点を予想して話す」
違う側面から見た考え方や反対の考えなども話題にしながら「でも」「しかし」と話していくといいでしょう。

例:「これに対しては、○○じゃないかという疑問もあるかも知れませんが」
「このような話をすると、○○とのご批判もあるかも知れません」

 

(2)「相手の質問内容を確認する」
質問した内容を確認すると相手も「理解してくれているのだな」と安心します。確認で時間を確保することで、答えにくい質問にも動ぜず答えられるようになります。

例:「いまのご質問は、○○ということでよろしいでしょうか」
「今のご質問は、○○、○○、○○の三点ということでよろしいでしょうか」

 

(3)「強引な人にはもう一度説明させる」
黙って聞いていると「○○ですよね」「こんなことは常識ですよね」等、あたかも同意を得たかのように話を進められてしまいがちです。都合の悪いことは避けて早口で話す人もいます。そんな時にはもう一度説明してもらい不明瞭な点を明らかにしましょう。

例:「もう一度説明していただけますか」
「ゆっくりとお願いします」

 

(4) 「攻撃を受けたときは相手の矛盾を突く」
人からいわれもない攻撃を受けることも、ときにはあるでしょう。明らかに不合理なことを言われたり、不当な要求をされたりした場合には、相手の主張の矛盾を突くというのが有効です。

例:「いまのお話は○○と矛盾していませんか」
「さきほどおっしゃっていたことと違いますよね」

 

(5)「批判や反論に対して素晴らしいと伝える」
あなたのためを思って指摘してくれていることもあるでしょうし、批判や反論を褒めると相手は意外な反応に喜ぶものです。主張があわないときでも、人まで嫌いになる必要はありません。

例:「鋭いご指摘だと思います」
「鋭いコメントをありがとうございます」

 

(6)「自分がわからないことには答えない」
嘘のない範囲で上手に説明することは社会人としても求められることです。しかし、確認すべきなのに、それをしないで説明してしまうのはアウトです。ごまかせたと思っても、相手は「適当な人だな」と思って聞くのをやめたのかも知れません。わからないことは適当に答えず、確認する旨を伝えましょう。

例:「少しお待ちください、確認します」
「その点については○日までに確認してご連絡いたします」

 

https://allabout.co.jp/gm/gc/439134/

 

すが実践します!!