「軍隊」ではない自衛隊員が抱える問題

安倍晋三首相は5月3日の憲法記念日に「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と語り、戦力の不保持などを謳う憲法9条を改正し、自衛隊を軍とする改憲案を提示しました。

「現行の自衛隊は軍隊ではないので『軍法裁判』の設置も規定されていません。“防衛出動”時には、自衛隊は武力を行使できるので、武力行使により敵を殺すことは刑法35条の『正当行為』に当たり、罪に問われません。

しかし、国内法は自衛隊が海外派兵によって戦闘することを想定しておらず、一般人か戦闘員か分からない相手を殺害してしまったり、さらには誤って一般人を殺害してしまった場合には、一般法で裁かれることになるのです」(軍事ジャーナリスト)

自衛隊は、ソマリア沖・アデン湾の“海賊対処”任務に護衛艦『きりさめ』乗員約210人をはじめ、ジブチ自衛隊基地を拠点にP3C哨戒機を運用する航空隊に約60人、支援隊約110人、司令部約20人が海外に派遣されています。

海賊対処とはいえ、すでに海外派兵された時点で自衛隊は、自衛のための隊ではありません。ここは国際的な基準に則った“軍隊”にすべき国際情勢となっていることは、国民の多くが広く認めているのではないでしょうか。

 

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