初詣の歴史・由来

現在の初詣の形式は地方によって多少変わってきますが、
大体が「正月に有名な神社や寺へ参拝する」というものです。
これが日本において文化として定着していますが、
この形になるまでは色んな歴史があります。

1.年籠り
初詣の元々の由来と言われているのは『年籠り』という行事です。
年籠りとは、
「村や家の長がその地域の氏神様が祀られている社寺に大晦日の夜から元日の朝まで寝ずに籠もること」を言います。
一睡もせずに一晩中祈り続けるのが決まりですが、
「うっかり寝てしまうと白髪やシワが増える」という言い伝えもありました。

現在、日本には年籠りの風習は残っていませんが、
中国の旧正月春節)には前日の大晦日から眠らずに過ごす『守歳』という風習があります。

2.除夜詣と元日詣
年籠りはやがて、大晦日の夜と元日の朝に社寺を参拝する行事の2つに分かれるようになりました。
それぞれを『除夜詣』、『元日詣』と言います。

この元日詣が後の初詣になるのですが、
参拝する社寺に関して決まりがあったというのが大きな違いです。
元日詣は住んでいる地域の氏神様が祀られている社寺、
または家から見てその年の恵方の方角にある社寺に参拝するのが決まりでした。
特に後者については『恵方詣り』と言います。
また、地域によっては現在も除夜と元旦の2回社寺を参拝する風習もありますが、
これを『二年参り』と言います。

3.現在の初詣
『除夜詣』と『元日詣』が行われていたのが、
元日詣だけ風習が残り、さらに恵方に限らず「有名な社寺に自由に参拝する」というのが一般的になりました。

『初詣』という言葉が使われるようになったのは大正時代になってからですが、
恵方詣りの風習が薄れてきたのは大正時代末期です。
風習の変化は「鉄道による交通の便が改善したこと」、
そして「各鉄道会社の宣伝合戦によるもの」が挙げられます。
交通の便がよくなったことで近くの恵方の社寺だけでなく、
恵方にある有名な社寺に用意に参拝できるようになりました。
しかし毎年正月になると各社がおのおのの沿線の神社仏閣を恵方であると宣伝したため、
やがて恵方詣りの本来の意味が埋没してしまい人々は自由に社寺を参拝するようになったのです。


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なるほど、時代とともに変化してきたんですね。なんでも元を知っておくのは大事ですね♬