お賽銭(おさいせん)の起源や歴史

お賽銭が始まったのは江戸時代からと言われています。
それまではお金というのはそこまで広まってはなく、物々交換がまだまだ根強く残っているし、どちらかというとお金よりもお米のほうが価値があるという考えでした。
お金よりもお米に価値があるという考え方の有力な説の1つに
「お金よりもお米のほうが価値があるというようにしておかないと農民はお米を作らない恐れがある」
ということなので、

 

武士に土地を与えるときにはお金の価値ではなくお米が取れる量の石高
農民にも税金というお金の徴収ではなく年貢というお米を収める形

江戸時代になってもこの考えは変わらず貴穀賤金という経済思想もありました。

貴穀賤金とは
穀物が最上のものであり貴ぶべきもの、金銭は賤(いや)しいもの」という意味

他にも江戸時代になって戦争が無くなるまでは農民や商人もいつ戦争になるかわからない
ということもあるし、流通も安定していません。
お金というものよりも、食べ物のほうが価値があったというのも納得できます。

お金が流通する江戸時代までに、お賽銭の代わりになっていたのがお米や野菜等の食べ物
でした。お寺に納めるというのが主流でした。

■お金が広まった理由
お金が広まった理由は諸説ありますが有力な説に江戸時代の商人が
現金掛け値なし、ということを始めたのがきっかけと言われています。

現金掛け値なしとは江戸時代まで高額な商品の取引としては売掛が主流でした。

高額な商品を購入する場合は売掛で購入するのですが町民にそれは出来ません。
売掛が出来るのは武士等の毎年決まって収入がある人のみ
安定収入が見込めない庶民には売掛はできなかったのです。
それを江戸時代の商人が現金掛け値なし(現金払いのみ、売掛はしない)
ということを始めたことによって「お金を貯めれば高額なものも買える」というチャンスが生まれた。
商人からすれば町民に売れることによって売上が伸びるチャンスがあるし、町民からすればお金さえ貯めれば買えるということで
お金の流通が一気に広まったキッカケと言われています。

そこから今まではお米や野菜等をお寺に納めていた代わりにお金を納めるようになり

お賽銭箱が出来た、という説があります。

 

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