自転車保険が義務化された地域とその内容について(その2)

■保険の種類
自動車やバイクの保険の場合は、自賠責保険も任意保険も車両にかけるのが一般的です。
しかし、自転車保険の場合は、車両にかけるものだけに限られません。
車両にかけていなくも、自転車事故の被害者の生命・身体の損害を補償することができる保険に入っていればOKです。
逆に言えば、そういった補償をすることができる保険であれば、基本的にはどのような保険でもいいということになります。
保険をかけるには、以下の二つの方法があります。

1.自転車にかける
2.人(自転車利用者)にかける


これらについて少し説明します。

1.自転車にかける保険
自転車自体にかける保険としては、
TSマーク付帯保険
というものがあります。

これはTS(Traffic Safety)マークに付帯された保険です。
つまり、自転車安全整備士が自転車を点検整備した際に貼付されるTSマークに傷害保険と賠償責任保険が付いているというものです。
これに加入するには、自転車安全整備店で自転車安全整備士の方に自転車を点検・整備してもらう必要があります。
赤色TSマーク、青色TSマークの2種類があり、補償内容が異なります。加入する際は、補償内容を確認しましょう。
おおまかな料金の目安は、年間1500円~2000円程度ですが、それぞれの自転車の状態によって点検整備にかかる費用は異なります。
この保険は、自転車にかけられているため、その自転車に誰が乗っても保険に入っている状態になっているというのが特徴です。

2.人(自転車利用者)にかける保険
次に人(自転車利用者)にかける保険についてです。
保険の種類は様々なものがありますが、主なものとして以下のものがあります。

個人賠償責任保険
自転車向けの保険
自動車保険、火災保険、傷害保険などに付帯して自転車事故を補償できるもの
クレジットカード会員が加入できる保険で自転車事故を補償できるもの など
共済保険
全労済、JA(農協)共済、コープ共済都道県民共済 など
団体保険
会社等の団体保険、PTAの保険 など

当然ですが、以上のような保険に加入していれば、どれでも自動的に自転車事故の補償ができるということではなく、それぞれ契約の内容によりますし、補償額も違いますので、しっかりと確認する必要があります。
また、保険の契約者本人だけでなく、家族の自転車事故の補償もできる場合もありますので、この点もチェックポイントです。

■すでに入っていた!?
保険には様々なものがあって複雑なため、ご自身がすでに自転車事故の補償ができる保険に加入しているのに、気が付いていない、あるいは忘れていたということも考えられます。
「すでに入っていた!」ということもあり得ますので、今一度、ご自身が加入されている保険の内容を確認されることをおすすめします。

■自転車保険未加入の罰則は?
自転車保険に加入していないことについての罰則はありません。
しかし、たとえ罰則がなくても、加入せずに大阪府兵庫県で自転車を運転すれば立派な条例違反行為になります。
自転車保険未加入についての独自の取り締まりは今のところは行われていないようですが、決して努力義務というわけではありませんので、その点は気を付けましょう。


おわりに
以上、自転車保険が義務化された地域とその内容についてでした。
今のところ、大阪府兵庫県でのみ自転車保険が義務化されていますが、それ以外の地域であっても自転車保険に加入しているに越したことはありません。もしもの時の備えて、それ以外の地域であっても自転車保険を検討してみる価値はあります。
自転車事故をカバーする保険はさまざまなものがありますので、ご自身にあったものを探されてください。

 

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