バームクーヘンの由来

バームクーヘンと言えばユーハイムでしょう!
ユーハイムはバームクーヘンの老舗として有名ですが、その創始者「カール・ユーハイム」の物語は感動ものです。

 

 そもそも、古く古代ギリシャ時代から木の棒に巻き付けてパンが製造されていたが、その後、15世紀に卵や蜂蜜を加えた菓子が作られて、18世紀になるとバウムクーヘンが製造されるようになったといいます。
 1919(大正8)年、バームクーヘンが銀座のカフェで初めて製造販売された。中国から日本軍に強制連行されたドイツ人製菓マイスター、カール・ユーハイム明治屋のカフェで名曲『ローレライ』を歌いながら焼いていたといいます。

 1922(大正11)年、エリーゼ夫人と横浜に第一号店を開き大成功をおさめた。翌年、関東大震災で焼け出され、5円札一枚を持って神戸に移住。わずか2ヶ月後には3階建て煉瓦造りの神戸初の洋館にユーハイムがオープンして、大評判となったが、1945(昭和20)年の終戦前日に店主カールが死去。跡継ぎ息子もドイツ軍に参加して戦死した。戦後、1947(昭和22)年、占領軍の命令でエリーゼ夫人は故国ドイツに追放されたが、ユーハイム再建後、1953(昭和28)年、社長に招聘されて亡くなるまで陣頭指揮をとったとのこと。
 創業以来、バウムクーヘンの製造法は不変。まず鉄の心棒に1メートル以上にわたり生地を薄く巻き付けてオーブンで焼き上げ、20回ほど繰り返し年輪状の焦げ目が出来上がり、ようやく完成。まさに幾重もの年輪を経たケーキの王様である。年の節目に、来し方行く末に想いを馳せながら、是非賞味したいお菓子です。

 

歴史を知ると視点が変わって面白いですね。