謝罪は成長のチャンス!ただし絶対避けたいNGフレーズ集も…
つらい、はずかしい、ストレス……、しかしビジネスパーソンにとって、ミスをしたら乗り越えなくてはならないのが「謝罪」のシーン。
謝罪をはじめ、さまざまなコミュニケーションデザインを研究する藤田尚弓さんは、謝罪は誰にでも乗り越えられるもの、そして謝罪を通して得られるものは確実にあると語ります。
「謝罪という行為は成長のチャンス。誠意をもって謝ることで、相手の気持ちをやわらげたり、自分のイメージダウンを防ぐことができる効用も実証されています。気が重くなるのをグッと堪えて、ポジティブに捉えていきましょう」
●これだけは避けて! 謝罪における絶対NG集
謝罪に欠かせないセオリーを教えていただいたところで、絶対にこれだけは避けて!という「謝罪NG集」も伺いました。
・黙ってしまう=逃げていると勘違い
「パニックになってしまうのはOKとお話ししましたが、頭が真っ白になるあまり黙り込んでしまうのは駄目です。黙ったままでは『話し合いを避けて逃げている』と受け取られてしまい、相手の怒りを倍増させてしまう可能性があります。言葉にならず『あわわ……』でも良いので、とにかく声を出して『慌てている』『焦っている』ということだけでも相手に伝えましょう」
・「誤解を与えてしまい……」は、絶対NGフレーズ
「ビジネススシーンでは、自分に非がない件に対して理不尽なクレームをつけられることもあると思います。その場合は『不快な思いをさせてしまい/ご心配をおかけしてしまい申し訳ありません』と、共感部分を丁寧に謝罪し、本件については謝らないことです。 こうしたケースで間違えてしまいがちなのが『誤解を与えてしまって申し訳ありません』という表現。誤解という言葉には『自分が正しい』と主張するニュアンスがあるため、相手からすれば『誤解とはなんだ!』と火に油を注いでしまいます」
・事情説明から入ってしまう謝罪は逆効果
「謝罪をする際に原因や理由を述べるのは良いのですが、先に原因・理由を説明してしまうと言い訳に聞こえてしまいます。釈明をするのは責任を受容する謝罪をしてから。この順番を間違えると、『言い訳ばかりで反省していない』と、誠意が伝わらない謝罪となってしまいます」
●相手との関係をどうしたいか?ゴールイメージをもって謝罪にあたろう
相手に思いが伝わるスムーズな謝罪をするために、場数を踏んで練習する必要があるのでは……と思ってしまいますが、正しい謝罪の方法を知っておけば大丈夫!!
きちんと謝罪ができるかどうかは、メカニズムを知っているかどうか次第。まずお詫びの言葉や共感の言葉を述べてから事情を説明し、今後どうすべきか話す……という流れさえ知っていれば、年齢や経験は関係なく、今日からでも誠意が伝わる謝罪ができます。
『相手が何を要求してくるか』によって謝罪の内容を変えるものだと思っている人もいるかも知れません。しかし、相手の反応を引き出しているのはあなた自身の言葉。自分が謝罪を通して何を実現したいか?相手との関係性をどう回復したいのか?……というゴールイメージを明確にしてみましょう。例えば、『謝罪をして信頼回復をしたい、そのために利益は厭わない』のであれば、具体的に損害賠償の話をして次につなげるなど、主体的に考えるどのように謝ったらいいかがわかるはずです。
今日からすぐに実践できる謝罪術。誰にでも実践できるうえに、回数を重ねることで確実に自分自身の経験値になります。
“怒られ損”という言葉がありますが、謝罪を“怒られ得”と捉えています。
失敗をしたとき『社内の体制が悪い』『市場が悪い』など外部に原因を求める人は、また同じミスを繰り返しやすくなります。ですが失敗や謝罪を通して『自分側にもあった原因』を認めると同じミスはしにくくなります。これはビジネスパーソンとしての成長と言えるでしょう。
謝罪は、お互いが本音で話し合える貴重な機会。表面的なやり取りから一歩進んだコミュニケーションなので、そこをどうマネージメントするか考えるのは良いチャンスなのです!
https://next.rikunabi.com/journal/entry/20170214_M
謝罪は心苦しいものですが、どうせならステップアップに繋げてられるといいですね