「接続詞」を断捨離すると、文章がグンと読みやすくなる!?

文と文をつなぐ接着剤の役割を担う「接続詞」は、論理的な文章を書くうえで極めて重要なパーツです。ところが、無計画に使うと“イタい文章”になりかねない、ちょっぴり危険な言葉でもあります。

記事では、接続詞の種類を改めて確認すると同時に、読みやすさアップに一役買う「接続詞の賢い使い方」をお伝えします。

 

■そもそも接続詞にはどんな種類があるの?

まずは、接続詞を種類別に分けてみましょう。大きく以下の11種類に分けられます。

1.順接:原因・理由を示す内容が前にあり、結果があとにくる

【おもな順接の接続詞】

だから/したがって/よって/ゆえに/それゆえに/それで/そのため/そこで/すると/だとすると

例:彼は一所懸命に勉強した。だから、司法試験に合格した。

 

2.逆接:前の内容と反対となる内容があとにくる

【おもな逆接の接続詞】

しかし/しかしながら/だが/だけど/だけども/でも/それでも/ところが/とはいえ/けれど/けれども/なのに/それなのに/ですが/とはいうものの/にもかかわらず

例:彼は一所懸命に勉強した。しかし、司法試験に落ちた。

 

3.添加:前の内容にほかの内容を付け加える

【おもな添加の接続詞】

しかも/そのうえ/それに/加えて/そして/それから/そればかりか/それどころか/おまけに

例:彼は一所懸命に勉強した。そのうえ、バイトも頑張った。

 

4.並列:前の内容とあとの内容が並ぶような関係になる

【おもな並列の接続詞】

また/ならびに/および/かつ

例:彼女は妻であり、また、母でもある。

 

5.対比:前の内容とあとの内容が対比関係にある

【おもな対比の接続詞】

一方/他方/逆に/それに対して/反対に/反面/むしろ

例:化学の授業は楽しい。一方、物理の授業は退屈だ。

 

6.選択:前の内容とあとの内容が選択関係にある

【おもな選択の接続詞】

あるいは/それとも/または/もしくは/ないしは

例:今の仕事を続けるか。あるいは、思い切って転職するか。

 

7.言換:前の内容を言い換えて書く

【おもな言換の接続詞】

すなわち/つまり/要するに/言い換えると/言ってみれば/いわば

例:彼は泳げない。つまり、カナヅチだ。

 

8.説明:前の内容についての説明を書く

【おもな説明の接続詞】

なぜなら/というのは

例:彼は大学に合格した。なぜなら、一所懸命に勉強したからだ。

 

9.補足:前の内容に付け足す

【おもな補足の接続詞】

ただし/もっとも/ちなみに/なお

例:入場料は5000円です。ただし、メンバーに限り無料でご入場いただけます。

 

10.例示:前の内容についての例を示す

【おもな例示の接続詞】

たとえば

例:南国にはおいしい果物がたくさんあります。たとえば、マンゴー、パパイヤ、バナナなどです。

 

11.転換:話題を変える

【おもな転換の接続詞】

ところで/さて/ときに/次に/ともあれ/では/それでは/それはさておき/それはそうと/それにしても/そういえば

例:ところで、今日の授業はどうしようか。

 

前後の文脈にマッチしていない接続詞を見かけることが多々あります。使う接続詞を間違えれば、当然、誤解を招きやすくなります。「この文章はおかしい」「論理がなっていない」と思われれば、書き手の信用に“黄色信号” が灯ります。十分に注意しましょう。

 

●感謝気持ちを込めて接続詞を削ろう

多種多様な接続詞のなかでも、「しかし」「ところが」「だが」「とはいえ」など、話の流れが反転する「逆説の接続詞」は、残しておいたほうがいい接続詞の代表格です。

ほかにも、その接続詞を使うことで何かしらの効果(論理が明確になる/内容の理解度が増す/文章にメリハリが出る/劇的さが出る——など)が得られる場合は、接続詞を削らずに残します。

一方、削っても意味が通じるケースが多い接続詞には、「だから」「それで」「そして」「それから」「また」などがあります。「いらない」と判断したときは、「ここまでの道案内、お疲れ様でした」と感謝の言葉をかけてから、そっと削りましょう。

 

https://next.rikunabi.com/journal/entry/20160819_1

 

より単純に、より短く、よりわかりやすくを心がけます。