スムーズな電話の取り次ぎってどうやるの?基本マナーを押さえよう

電話は、ビジネスにおいて欠かせないツールですね。便利な反面、顔の見えないやり取りのため、気遣いや注意が必要です。電話応対の良し悪しによって、会社の印象が決まると言っても過言ではありません。とくに電話の取り次ぎは、いい加減に行うとトラブルのもとになり、人にも迷惑をかけてしまうので気を引き締めて行いましょう。「電話が苦手」という人も、取り次ぎの電話マナーを事前に頭に入れておくことで、慌てずスムーズに対応できますよ。

 

●電話を受けて、取り次ぐまでの流れ

 電話のベルが鳴ったら、3コール以内に素早く受話器を取ります。まずはこちらから名乗るのがマナーですので、「はい、○○社でございます」と明るい声で名乗りましょう。頭に「お電話ありがとうございます」というフレーズをつけるとさらに好印象です。社名の後に個人名を名乗るのも良いですね。  相手が名乗ってくれたら、「○○社の××様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」と確認の意味もこめて相手の名前を復唱します。

もし、名乗らずにいきなり「○○さん呼んで」と言われても、必ず誰からの電話なのか確認して下さい。その際には、「失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」と尋ねます。

その後、用件をお聞きし、取り次ぎを頼まれたら「○○課の××ですね」と確認した上で、「少々お待ちいただけますか?」と言って保留ボタンを押します。

そして、担当者に「○○社の××様からお電話です」と引き継ぎましょう。簡単な用件を聞いていれば、それも合わせて伝えて下さい。

 

●取り次ぎの時によく使う敬語、間違っていませんか?

 電話応対では、きちんと敬語で話すことが大切です。ただ、自分では正しいと思っていても間違った敬語を使っているケースもあります。相手に失礼のないよう、正しい敬語をマスターしておきましょう。

取り次ぎの際には、相手の名前を確認して復唱することが必要ですが、「××様でございますね」と言っていませんか。実は、これは間違った使い方です。「ございます」は、「です・ます」の丁寧語なので、「○○でございます」と自分の名を名乗るには問題ありません。

しかし、相手の名前につける場合には、尊敬語の「いらっしゃる」を使用して「××様でいらっしゃいますね」が正解です。また、取り次ぐ際に「少々お待ちください」と言うのも、あまり良くありません。こちらの都合を相手に押し付ける印象になってしまいます。「少々お待ちいただけますか?」と、選択権を相手にゆだねる言い方が好印象です。

 

●正確に聞き取れなかった場合の対応

 電話の取り次ぎは、正確に聞き取らなければなりません。間違ったまま取り次ぐと、混乱を招いて相手を待たすことにもつながります。相手に不信感を抱かせてしまうので、注意しましょう。ただ、相手の声を一度では聞き取れない場合もありますね。「何度も聞いては失礼かも」と思って、うやむやにするのは良くありません。

そんな時は、「恐れ入りますがお電話が遠いようですので、もう一度お聞かせ願えますか」と丁寧に伝えれば、大丈夫です。くれぐれも、「聞こえにくいので、もう少し大きい声でお話し下さい」などと率直に言わないように気をつけて下さい。ちなみに受話音量を上げても聞き取りにくい時は、できるだけ耳を受話器にピッタリ密着させることで聞こえやすくなりますよ。

 

●大事なことを復唱して確認!

 取り次ぎの際には、相手が話すことを聞き流すのではなく、きちんと復唱することがポイントです。特に、電話をかけてきた相手の名前、取り次ぐ相手の名前は必ず復唱して下さい。もし復唱せずに、相手の名前を聞き間違えたまま取り次いでしまったら、「えっ誰?そんな人知らないし…」と、どうにもならなくなってしまいます。今さら、相手にもう一度名乗ってもらうほど失礼なことはありませんね。

ほんの些細な確認不足で、会社の信用が落ちてしまうのは避けたいところです。しっかり復唱することは、間違っていた場合に相手から指摘してもらえて、ミスを事前に防ぐことができます。また、復唱は相手と自分との確認作業になり、双方に安心感が生まれます。電話応対もスムーズに進むことでしょう。電話のそばにはメモとペンを置いておき、内容をメモしながら復唱するとベストです。

 

●不在の場合に使うフレーズとは

 取り次ぐ相手が、いつも電話に出られる状態にあるとは限りません。不在などで出られない場合、どういったフレーズで対応すればいいのでしょうか。

担当者が外出している場合は、「申し訳ございませんが、ただいま○○は外出しております。××ごろに帰社予定でございます」と、帰社予定時刻も合わせてお伝えしましょう。万が一、担当者が遅刻している場合は、正直に伝えて会社の恥をさらす必要はありません。「○○は、用事を済ませてから出勤致します」と、うまくフォローすると良いですね。休みの場合は、「本日、○○は休暇をとっております。××日には出勤致します」と言うことで、次にいつ連絡を取れるのか相手に伝わることができます。

こちらの状況を伝えたら、「いかがいたしましょうか?」と、相手の希望を尋ねます。「改めてかけ直す」あるいは「折り返し電話がほしい」と、先方が都合の良い方法を提示してくれるでしょう。

 

https://next.rikunabi.com/journal/entry/20160701_S11

 

これで電話を取るのも怖くないですね。