日本とアメリカのビジネスマンの働き方の違い③

学びたい時に学ぶ。

 

アメリカでは、大学院で勉強するために会社を休職あるいは退職するケースが多く見受けられます。
ビジネススクールMBAを取るため、MOTで技術経営を学ぶため、ロースクールで弁護士資格を取るためなどの理由です。
要するに、「学びたい時に学ぶ」ということですが、それが可能なのは、「休職しても会社での昇進・昇格に不利にならない」「転職が容易なので退職に不安がない」というオープンな企業文化があるからです。

 

アメリカに比べると日本はまだ閉鎖的で、会社から派遣される「企業留学制度」など一部の例外はありますが、就職した後に会社を休職して大学院に入学するケースはまだまだ少ないと思います。
休職制度はあっても、病気になった社員の療養目的など限定的な制度がほとんどで、「大学院で勉強するために休職したい」と申請しても、「昇進・昇格に不利だからやめとけ」と人事部や上司に説得されるし、転職に不安があるから退職もできないということで、あきらめるパターンが多いようです。

 

「働き方改革」は、法律や制度を変えれば達成できるというものではありません。
「働く人の意識」を変えることも重要です。
筆者はアメリカ人の「働き方」を礼賛するつもりはありませんし、国民性や企業文化の違う日本にアメリカのやり方がそのまま適用できるとも思いませんが、グローバル化が進む中で日本の「働き方改革」を進める上では、アメリカの良いところ・強いところは大いに学ぶべきだと考えます。