沈黙を怖がらずに活用してみませんか?

 意識的に沈黙することで得られるメリットには、

言葉に重みが生まれる
発言に「信憑性」が増す
相手に「安心感」を与える
交渉ごとを有利に進めることができる
トラブルを回避できる
人望が増す
人を育てる
など、いろいろあります。

 ここで、シチュエーションごとに見ていきましょう。

1.スピーチを始める前の沈黙

 人前でスピーチを始める前には、長めに沈黙をしてみましょう。周囲が、「何だろう?」「あの人、緊張しているのかな?」と思い始めたときが、スピーチを始めるタイミングです。あえて沈黙を置くことで、相手は自然と話を聞く姿勢になり、発言に重みも生まれます。

2.交渉をする際の沈黙

 交渉の際には、お互いにどう展開するべきか腹を探っています。必死になり過ぎると、余計なことを口走ってしまうことがあります。相手がそんな状態になった時こそ、チャンスです。沈黙を決め込みましょう。相手はしゃべるほどに、自分を追い込んでいくので、こちらに優位な状況になることが多いのです。

3.質問をした際の沈黙

 勉強会や会議で、「質問はありませんか?」「質問のある方は手をあげてください」と問いかけると、間髪おかずに質問をする人がいます。こういう方は、積極的でやる気がある、勉強熱心で素晴らしいと褒めたいのですが、中には、こちらの答えを待てず自分の意見を語り始める人がいるのです。質問している形を取っているだけで、実際は自分の意見を主張したいのです。本人は気づいていない場合がほとんどですが、こういう姿勢は人望を下げるだけです。

 誰かに質問をしたいならば、相手の返事にじっと耳を傾けましょう。答えを急かしたり、じれたそぶりを見せるなら質問しないことです。会話はキャッチボールです。相手がボールを投げ返すのを黙って待ちましょう。それだけでも「礼儀正しい人」という印象になります。

 

適度な沈黙が、あなたを深みのある人柄に映し出してくれるかもしれませんね♪