「切り返し」は会話の要、勝負は1秒で決まる

切り返しとは、「相手が投げかけてきた言葉やしぐさに対する返答」を意味します。挨拶をしてくださったり、質問をいただいたり、意見を求められたり。時に黙りこんで、こちらの反応をうかがう。

会話を成立させるためには、そのたびに的確に投げ返す、「切り返し」をしていかなければ、なりません。会話のほとんどは「切り返し」がスムーズにできれば成立する、といっても過言ではないでしょう。

コミュニュケーションを円滑にするには、「切り返す力」を磨くことが欠かせないのです。

そうはいっても、相手はどんなボールを投げてくるのか、予想がつかないのがほとんどです。あらかじめお会いすることが、分かっていればその方の趣味や関心事、仕事などを調べ、切り返す材料をそろえられますが、それが必ずしも生きるとは限りません。

予想できない質問をいただいたり、苦手な分野で意見を求められたりすることもあるからです。こうなると、困って

しまいますね。そして現実は、そんな想定外のボールを頻繁に投げられる場面ばかりです。

 

【切り返す力を磨くために】

切り返すとは、臨機応変さが求められる技術です。それはあいづちのようにパターン化できない、ほとんどアドリブの世界。ですから、「これが最高の切り返し方」というものは、存在しません。

場数を踏むしかないのですが……。白けた空気を作ってしまったり、間が抜けた会話になってしまったりした時の状況を思い浮かべて「あの時は、どういえば良かったのかしら?」と考えるようにしています。

たとえば「ご趣味はなんですか?」という質問に「趣味は仕事です」と答えて、しらけてしまった場面があったとしましょう。

そこを、「スイミングが好きです」とか「神社巡りが趣味です」と答えるのか、趣味がないのならば「趣味探しが趣味なんです……」と笑いを誘ってみる。

「〇〇さんの趣味は何ですか?」と、あえてそのまま聞き返す。「何が趣味だと思いますか?」と尋ねてみる。いろいろ考えつくと思います。

 その中で一番しっくりする、「心地良い返し」を思いつけばいいのです。それが見つかれば、メモに残したり何度も呟かなくても大丈夫。あなたの記憶に残り、切り返しに生きてきます。

 

http://bizacademy.nikkei.co.jp/business_skill/hanashikata/article.aspx?id=MMACi5000017022016&page=6

 

溜めて、溜めて「期待値」を上げて、空振りするよりも、とにかく早く切り返すようにします!