たった3文字で言葉の毒は完全に消える

私たちが誰かと話すときに絶対に忘れてはいけないポイントの一つに、「何を話すか」よりも、それが相手に「どう聞かれるか」ということがあります。このことがきちんと考えられるかどうかで「話す力」の実力の差が出ます。特に、プレゼンやスピーチなど、不特定多数を相手にする場合は大事なポイントとなります。
そのときに必要となるのがいわゆる「毒消し言葉」といわれるものです。ズバッと言い切ってしまう断定的な物言いや、直接的な言い方ではなく、やわらかく、オブラートで包んだような言葉づかいのことです。

 

もし、ある特定の役割や職業のことに触れるようなスピーチの場合…例えば「大手ゼネコンには困ったものですね。ベタベタな癒着で談合も当たり前でしょ?」などという直接的な話をしたならば、聞き手の反応はどうなるでしょうか?聴衆の中に、その業種に携わっている方や、ご家族・ご親戚がいたら、決してよい感情は持たないでしょう。

 

人間は本来、傲慢で自己中心的な生き物です。そのために、なかなか相手の立場に立って考えることができません。つい、自分にとって都合の良い勝手な解釈だけでものを言い、相手を怒らせたり傷つけたりしてしまって、自分自身が理解されずに終わってしまうことも起こります。そうならないためには、相手に「どう聞こえるか」を意識して話すように心がけることが大切です。