未完成の強み!半人前のススメとは?

●半人前のススメ

こんにちは。新入社員の方は、入社してそろそろ2ヶ月たちますね。もう仕事には慣れましたか? 後輩が入社してきて、初めて部下をもった方、これまでとの仕事の違いに戸惑っていませんか?
新しいことにチャレンジする時には、誰でも不安になるものです。ちょっとした失敗で、「まだまだ自分は半人前だな……」と感じて、落ち込むこともあるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。半人前というのは、決して悪いことばかりではないんですよ。今日は「半人前のススメ」について、お話します。


●最近よく見かける「一人前になったつもり」症候群

最近、就職して2~3年で転職する人が増えているようです。私の周りにも、転職相談を持ちかけてくる若者が多いのですが、彼らは口をそろえてこう言います。
「今の職場で学ぶことは、もう何もない。」
でも、ちょっと待ってください。本当にそうなのでしょうか? たった2~3年働いただけで、学ぶことがなくなってしまうなんて、本当にあり得るのでしょうか?
私個人的には、本気で「もう学ぶことが何もない」と思っている人は、自分で自身の成長機会を見つけることができない人なんだな、と思ってしまいます。
若手社員に求められる仕事が一通りできるようになって、一定の成果も出しているという現状に満足してしまい、周りが見えなくなってしまっているのではないでしょうか。
しかし、求められる仕事が一通りできるようになる、というのは、仕事の「スタート地点」に立ったに過ぎません。そこから初めて、もっとレベルの高い仕事にチャレンジしたり、自分の仕事の「技」を磨くというステージに上がることができるのです。
上のステージがあるということは、まだまだ学ぶことが山ほどあるということです。仕事で一人前になるのは、そのステージの、そのまたずっと先のことでしょう。

 

●半人前のススメ

このような、一人前になったつもり症候群に陥らないようにするには、どうすればよいのでしょうか? 私がおすすめする方法は、「正しく半人前意識を持つこと」です。
半人前と聞くと、みなさんはどんなイメージを持ちますか? 一人前じゃない、未熟、恥ずかしい、格好悪い……一般的には、あまりいいイメージではないですね。しかし、ビジネスにおいては「半人前だからこその強み」も存在します。一見悪いイメージの「半人前」ですが、正しく半人前意識を持つことで、自分を大きく成長させることもできるのです。

 

●「半人前意識を持つ」とどんないいことがあるの?

 半人前意識を持つと、どんないいことがあるのでしょうか?
自分を半人前だと思っている人は、まだまだ自分には学ぶことがあると、貪欲に学習機会をとらえようとします。周りの人を見て、よいところ、真似したいところを確実に掴み取り、自分のものにしようとひたむきに努力します。
この学習意欲こそが、「半人前の強み」であり、ビジネスパーソンの重要な成長の糧になります。
また、自分の接する全ての人から、何か一つでもよいところを学ぼうとすると、必然的にその人のことをよく観察する必要が生じます。心から「この人はすごい!」と思えるところがなければ、なかなか学習にはつながりません。そう思えるようなポイントを、どんな人の中にも探すのは、根気のいる行動かもしれません。
しかしこの「よく観察する」ということが、相手の深い理解につながり、コミュニケーションを円滑にする、という副次的な効果も生み出します。コミュニケーションが円滑になれば、日々のビジネスシーンも、これまでと違った潤いと輝きのある、楽しいものになるでしょう。
自分の成長につながり、日々のビジネスが楽しく、充実したものになる、これこそが、半人前意識を持つことのメリットです。しかも、やり方は簡単。自分の心の持ち方を、「もう学ぶことは何もない」から、「まだまだ半人前だから、周りの人から少しでも学ぼう」と変えるだけです。誰でも今すぐ実行できるのに、効果は絶大です!
あなたなら、もう何も学べない、と不満をいいながら仕事をするのと、今日もこんなに学ぶことがあった!と楽しみながら仕事をするのと、どっちがハッピーですか?
「半人前意識をもつ」、ぜひ実践してみてください。

 

●こんな「半人前」はダメ!

ただし、半人前意識を持つときには、絶対に忘れてはならない、非常に重要な注意点があります。その注意点とは、
「半人前だと思うのは、自分の心の中だけ!」
ということです。
どんなに自分のことを半人前だと思っていても、お客様や取引先の人の前では、「私は一人前のビジネスパーソンです」という姿勢で振舞いましょう。なぜなら、たとえあなたが新人でも、入社数年の若者でも、異動したばかりでよく仕事内容がわかっていないとしても、そんなことは外部の人から見れば「関係ない」ことなのです。外部の人からは、「新人さん」ではなく、「○○社(あなたの会社)の代表」と見られていることを、決して忘れてはいけません。
これを忘れてしまうと、「ダメな半人前」になってしまいます。ダメな半人前とは、自分の経験が浅いことや、自分の知識不足を「言い訳」にして、いつまでも半人前の地位に甘んじてしまう人のことです。

「『自分は半人前だから』失敗してもしょうがない」
「『自分は半人前だから』完璧にできなくても、上司がフォローしてくれるだろう」
「『自分は半人前だから』許してもらえるだろう」

こんな態度でビジネスに臨んでいるようでは、周囲からの信頼は勝ち取れませんね。あなたの周りでも、「新人なのですみません」と、自分で言ってしまう人はいませんか? もし、あなた自身も、よく口にしてしまっているなら、今日からやめましょう!
良い半人前とダメな半人前の違い、わかりましたか? 正しく半人前意識をもって、楽しく学びあるビジネスライフを過ごしてくださいね。

 

https://allabout.co.jp/gm/gc/292854/3/

 

常にプロ意識で仕事をします。