成人式に女子が振袖を着るのはなぜ?

日本においての民族衣装は着物ですが、同じ着物でも年齢や立場によって形が違います。
そうした中で、振袖は未婚の女性の正装とされています。つまり、日本の未婚女性が身に着ける第一の正装が振袖なのです。そのため、人生の通過儀礼のひとつである成人式で振袖を着るようになったと考えられます。

また、袖を振る仕草は厄払いや清めの儀式に通じるため、結婚式や成人式に振袖を着ることは「人生の門出において身を清める」という意味合いもあります。

■振袖の誕生
現在振袖と呼ばれている着物が誕生したのは江戸時代です。なぜ袖が長いのかは諸説ありますが、舞台で舞踊を披露する際に美しく見える、という説がひとつ。
袖丈の長さはだんだん長くなり、現在で最も袖が長いものでは114cmほどもあると言います。

■未婚の女性が着るようになったのは明治時代
この振袖が未婚の女性の正装として定着したのは明治時代以降で、袖が長いため動きづらく、普段着として活用されることはありませんでした。

■振袖に込められた求愛のメッセージ
江戸初期には、踊り子たちが袖を振ることで愛情を示し、袖にすがることで哀れみを請うサインにしていました。ここから一般の女性にも袖を振るという仕草が広まったとか。

男性から好きと言われた時に、自分も好きと伝えるには袂(たもと)を左右に、嫌いと伝える時には袂を前後に振ったと言います。

現在でも使われる、恋愛関係の「振る」「振られる」という言葉はここからきているとか。
ちなみに、既婚の女性は袖を振る必要がないため、袖の丈を短く詰めた「留袖(とめそで)」を着用するのだそうですよ。

 

http://hon-matsuba.co.jp/furisode/press-definition/

 

日本の古き良き文化。趣が深いですね。まだまだ知らないことだらけでした。