親子、上司部下、先輩後輩……。良好な関係が崩れるのは◯◯をするからである

組織人事コンサルタントアドラー派の心理カウンセラー。東洋哲学およびアドラーを中心とした心理学をバックグラウンドに「人生学」の探求および普及活動を行なっている。難解だと言われるアドラーの考えをわかりやすく伝えることに定評があり『アドラーに学ぶ部下育成の心理学』(日経BP社)など、アドラーに関する著書も多数ある。前作『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』は20万部を超えるベストセラーとなった。

ルフレッド・アドラー100の言葉

『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』が刊行されることを記念して、20万部を突破した前作『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別に公開する!

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『アルフレッド・アドラー一瞬で自分が変わる100の言葉』がダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

権利を尊重し自分で決めさせるようにすれば、自分を信じ、他人を信じるようになる。

 

親と子。上司と部下。先輩と後輩。たとえ上下関係があったとしても、それをもとに相手の権利に土足で踏み込めば必ず対立が起きます。親が子ともに命令して部屋を片付けさせようとすれば、子どもは親の言いなりになるまい、と意固地になって片付けを拒否します。その時起きているのは、どちらがより力を持っているかを示し合う親子間の権力闘争です。それと同じことが上司と部下、先輩と後輩の間でも起きていることでしょう。

 強制すると対立と権力闘争が起きます。そうではなく、相手に自分で決めさせ、相手の権利を認めると、対立が消え、相手は冷静に判断できるようになります。そして、冷静に考えて片付けが必要であれば、自分の意思で片付けるようになるでしょう。

 このように、強制と対立を繰り返していると相手の共同体感覚は育ちません。叱られ強制されることで劣等感が強まり、自己信頼がなくなります。そして、強制してくる相手を敵だと思い、他者信頼がなくなります。その結果、社会での居場所もなくなるのです。

 一方で、親や上司が子どもや部下に自分で決めさせて、相手の権利を尊重するようにすれば、子どもや部下は徐々に自己信頼と他者信頼を形成していくでしょう。 その結果、家庭や組織や社会に居場所を見つけるようになっていく。共同体感覚を学び始めるでしょう。共同体感覚を養う第一歩は強制をやめること。人から尊重される体験を増やすことなのです。

 

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強制ではなく、尊重。

自己重要感で人は動ける。