仕事がデキる人は、ムダな「メールの往復」をしない
●ムダに何往復も強いられるメールは“悪”だ
仕事がデキるビジネスパーソンほど、メールのやり取りをするときにムダに時間をとられることを嫌います。メールの往復回数は、できる限り少なくしたいと考えています。あなたも人から何度もメールが送られてきて「1回のメールでまとめてくれ!」とイライラした経験が、一度くらいあるのではないでしょうか?
もしそうだとしたら、「人の振り見て我が振り直せ」です。つまり、あなた自身も、相手に何度も返信を強いるようなメールを書かないようにしなければいけません。
●何往復も強いられるムダなメールとは?
ムダに往復を強いられるメールとはどういうものでしょうか。一例を見てみましょう。AさんとBさんによるメールのやり取りです(簡略化しています)。
Aさん(1往復目):次回のお打ち合わせの日程ですが、ご都合のいい日時を教えていただけますでしょうか。
Bさん(1往復目):来週5日(水)の13〜14時が空いております。
Aさん(2往復目):5日で承知いたしました。お打ち合わせの場所は、いつもどおり貴社でよろしいでしょうか。
Bさん(2往復目):弊社の会議室でお願いいたします。
Aさん(3往復目):5日のお打ち合わせの際に、弊社鈴木も同席させたいのですが、よろしいでしょうか。
Bさん(3往復目):鈴木さんのご同席の件、承知いたしました。
Aさん(4往復目):5日のお打ち合わせのあと、15分ほどお時間ありますでしょうか。実は弊社で行っている研修の件でご相談がございます。
Bさん(4往復目):承知いたしました。お打ち合わせ後、15分程度であれば対応できます。
すでにメールが4往復です。さすがにBさんもイライラし始めています。「何度もやり取りをするのは大変だから、用件は一度でまとめて送ってくれ!」というのが本音ではないでしょうか。
●書き方を工夫すれば、メールのムダは最小限に抑えられる
事実、書き方を工夫すれば、1往復のやり取りで済ますこともできます。たとえば、以下のような書き方です。
【Aさんの送信文】
次回のお打ち合わせですが、ご都合のいい日時を教えていただけますでしょうか。ご迷惑でなければ、いつもどおり貴社にうかがいます。
また、お打ち合わせの際に、弊社鈴木の同席もお許しいただけると幸いです。
なお、お打ち合わせのあと、15分ほどお時間ありますでしょうか。実は弊社で行っている研修の件でご相談がございます。
ご検討のうえ、ご返信いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
一発目のメールに必要な情報をすべて盛り込みました。このように、情報がまとめて書かれてあれば、メールを受信したBさんも返信しやすくなります。
【Bさんの返信文】
お打ち合わせの日時ですが、来週の5日(水)の13〜14時でいかがでしょうか。場所は弊社会議室で構いません。鈴木さんのご同席の件も承知いたしました。
また、お打ち合わせ後のご相談の件も承知しました。15時までは空いております。お役に立てば幸いです。
よろしくお願いいたします。
先ほど4往復していたメールが、わずか1往復で終了しました。このやり取りであれば、お互いの時間がムダにならずに済みます。
●まったく関連性がない用件も、ひとつのメールに盛り込んでOK?
ただし、何でもかんでもひとつのメールにまとめていいわけではありません。たとえば、「プランAの企画書送付」と「プロジェクトCのお打ち合わせ」という具合に、まったく関連性のない用件については、ひとつのメールに盛り込むことで、かえって相手を混乱させてしまうこともあります(勘違いや読み落としも誘発しやすくなります)。
また、相手があとからメールを確認したいときに、「えっと…プロジェクトCの打ち合わせの件はどのメールに書かれていたかな?」と探しにくくなるデメリットもあります。まったく関連性のない用件については、よほどの事情がない限り、メールを分けて書くようにしましょう。
もっとも、ひとつのメールにどこまで情報をまとめて書くかは、ケース・バイ・ケースです。伝える用件の重要度や、相手との関係性(これまでどのようなやり取りをしてきたか)にもよります。そして、何より大事なのは「相手が望んでいるメールのやり取り」に合わせる心配りです。ひとつのメールにどこまで情報を盛り込むかは、TPOを見極めて総合的に判断しましょう。
https://next.rikunabi.com/journal/entry/20161228_M
やはり相手の立場になって考える、心配りが大事ですね。