「今」、を逃したら口約束の「今度」は決して訪れない

●ビジネスチャンスに「この次」はない

多くの人が、「チャンスが欲しい」と考えているでしょう。もしかしたら、これをお読みのあなたもそう思っているかもしれません。けれど実際、「そんな機会はなかなか訪れない」というのが実感ではないでしょうか?

ビジネスの世界において、基本的に“この次”はありません。「また今度」という言葉はビジネスマナーにおいて、やんわり断るための常套句の一つとなっています。まずはここを突破しない限り、次へ進むことはできません。

多くの人は、チャンスが素通りしていることに気づいていない

そこで一つ、事例をお話しましょう。

ある時、知り合いのライターは、経営者として成功した人を取材することになりました。取材の内容は「経営者の成功の秘訣を探る」というもの。企画によりライターは数日間、経営者の会社に張り付いて、その人の言動をチェックすることになりました。

ところが取材に行ってみると、経営者はほとんど社内にはいませんでした。仕方なくライターは、経営者の側で働いている人に話を聞くことにしました。「成功者の側で働いている気持ちはどうですか?」と聞いてみると、「あなたこそ、成功者と一緒に仕事ができてよかったですね」という返事が返ってきました。

ライターは翌日も、別の人に同じ質問をしてみました。すると、その人からも「ライターとして、成功者にインタビューができていいですね」と言われました。ライターは、社内の人たちのほうが普段、経営者の側にいられるのに、まるで他人ごとのような返事に驚きました。社内の人たちは、高額のコンサルタント料を取る経営者と一緒に仕事ができることの価値に、まったく気づいていないのです。

チャンスを成功につなげるための3つのステップ

このように、多くの人は目の前にチャンスがあっても気づくことができません。もともとチャンスには、

(1)目の前のチャンスに気づく力
(2)気づいたチャンスを自分に引き寄せる力
(3)引き寄せたチャンスをモノにする力
という3つのステップがあります。

これができて、初めてチャンスを「チャンス」と呼ぶことができるのです。

先の事例でお話した経営者の側にいるたちは、残念ながら(1)に達していませんでした。

●まずは「相手に応える力」を磨く

ここぞという時に遠慮してしまうのは、「よいアドバイスをもらっても、自分は相手の期待に応えられない」という思いが心のどこかにあるからなのかもしれません。アドバイスとは、相手ができることを前提に与えるものだからです。そうなのだとしたら、最初の一歩として、まずは自分の身近にいる会社や上司の期待に応えることを考えてみてはいかがでしょうか?

どんなことにも修行時代があります。たとえ今いるところで芽が出なかったとしても、修行によって得たものは、さまざまなところで応用が可能となります。

 

https://next.rikunabi.com/journal/entry/20171115_T1

 

まずは目の前の方に感謝をし、チャンスに気づくことからはじめます。